地球は平ら、豚は空を飛ぶ、そして・・・
今秋、Alternatiba(アルテルナティバ)という“環境問題を提起する啓発運動”がフランス各地で行われました。
2010年から続いているこのAlternatibaは、欧州各国の80の都市が参加する一大イベント。
特に今年は、昨日パリ近郊のLe bourgetで開幕した『COP21(第21回締約国会議)』の開催年ということで、これまでに比べてAlternatibaという言葉を耳にする機会が多かったように思います。
我がフランシュ・コンテ地方の中心都市・ブザンソンでも9月17・18日に開催されました。
中心街の広場に並んだブースの数は15軒ほど。
その中に、見覚えのあるブースが一軒・・・
“inactifs aujourd'hui... radioactifs demain?!” (今日動かなければ、明日は放射能まみれ!)
今春、ブザンソンで開催されたオーガニックフェアで出会った反原発団体でした。
原発は温暖化とは別問題と捉えがちですが、原発が地球を汚染することはチェルノブイリや福島の事故などで明らかになっていることであり、環境問題を語る上では外せません。
反原発団体のブースには様々なポスターが掲げられていて、その中に面白いものを発見。
地球は平ら
豚は空を飛ぶ
原発は安全
あえて“原発は危険”と言わずに、肯定文で訴えているところがお見事!
「豚が空を飛ぶ」というのは、有り得ないことを話すときに使う慣用句だそうですが、それに匹敵するほど、原発の安全神話は崩れに崩れています。
でも残念なことに、フランスは欧州一の原発推進国。
原発テロの脅威があろうと、COP21では原発は問題視されるどころか、「温暖化」の切り札として嘘まみれの議論が繰り広げられることでしょう。
悲しいかな、この原発という分野に関しては、世界に誇る人権大国が世界と同じ無責任大国に成り下がってしまうのです。