既に2度目!仏の核のゴミ埋め立て施設の建設現場で死亡事故
今週の火曜日(1月26日)、フランスの東方はBure(ビュール)という村にある核のゴミ処理施設の建設現場で死亡事故がありました。
(フランス語 ↓)
(日本語 ↓)
http://www.news24.jp/articles/2016/01/27/10320864.html
正確には、死者一名、負傷者一名。
地下490メートルに処理施設を掘削中に壁から天井にかけての一部が数メートルに渡って崩落して1人が下敷きに、もう1人が落ちてきた岩(?)で怪我をした・・・というのが詳細のようですが、実は似たような死亡事故はこれで2度目だそうです。
今回はまだ核のゴミはなかったけれど、施設が完成した後に崩落事故が起きたとしたら・・・
なんてことは当然、念頭にないのでしょう。
ちなみに、この施設は2025年に完成予定で、フランス各地から出る超高レベル(放射性物質含有率99%!)の放射性廃棄物の3%がここで“余生”を送るそうです。
予定滞在期間は・・・10万年!
原発は様々な問題を抱えていますが、無責任さで群を抜いている問題は、まさにこれでしょう。
ところで、このBureビュールという村をグーグルマップで見てみると・・・
こんな感じ。
(北部の赤い点が、人口85人のビュール村。南の赤い点が核のゴミが集積される施設。直線距離で約1キロ)
田園・・・じゃなくて畑が広がっていてとっても“長閑(のどか)”です。
フランスを旅したことがある人ならわかると思いますが、こういう風景は食料自給率120%のフランス全土に広がっていて、TGVなどに乗ると絶え間なく続きます。
でも、そんな癒しの風景の地下に放射性廃棄物が眠っているなんて想像する人はほとんどいません。
残念ながら、これはビュールだけの話ではなく・・・
フランス全土に点在しています。
「黄色いドラム缶」が核のゴミ集積所。(パリ、リヨン、南仏に集中している!)
それに加えて、原子炉の数はもとより、現在は全て輸入に頼っているために放置されたウラン採掘場、核兵器の関連施設、そして原子炉よりも危険だと言われている核燃料再処理施設が所狭しと並んでいて、目を見張るものがあります。
しかも今後、核の関連施設は増えていくばかりで、脱原発は夢のまた夢。
車窓から素敵な風景を見て夢を見ているふりができたら・・・
どんなに楽でしょうか。