またしても400万人越え!またしてもフィヨン圧勝!
第一回投票に続いて、中道・右派の大統領選予備選挙の決選投票に行ってきました!
と言っても、もちろん投票するのは旦那さんだけですが、投票部屋に旦那さんより先に足を踏み入れたら・・・
「(投票するための)身分証明書を見せてください」と言われました(苦笑)
旦那さんの投票に付き添う度に、二重国籍があったらなぁ、と思わずにはいられません。
さて、肝心な投票ですが、前回の教訓を生かして午後4時ごろに出かけると、全く待たされることなく投票できました。
お昼のニュースでは、「投票率は前回の15%増」なんてことを言っていたので、午後も混んでいることを覚悟していただけにちょっと拍子抜け。
ただ、旦那さんが投票した街は他とは傾向が違って、他が前回「フィヨン・ジュッぺ・サルコジ」の得票率順だったのに対して、この街は「フィヨン・サルコジ・ジュッぺ」だったのです。
つまり、サルコジがフィヨン支持を決めたことで、この街ではフィヨンが勝つ確率が他より更に高くなり、ジュッぺ支持者の投票意欲をを削いでしまった可能性があります。
実際、今回も無造作にガムテープで取り付けられたごみ袋を覗いてみると・・・
Alain Juppéと書かれた投票用紙ばかりが目につきました。(って、真っ暗でよく見えないか・・・)
結果はどうだったかというと・・・
記事のタイトル通り、またしてもフィヨンが圧勝!
20時30分に正式に発表された得票率は、フィヨン69,5%、ジュッぺ30,5%。(最終的にはもう少し差が縮まっている模様)
ちなみに我が県におけるフィヨンの得票率は78%越え(!)でした。
実は、この一週間、ジュッぺが口火を切ったフィヨン叩きにメディアや社会党の面々が同調するという、イジメに似た現象が続いていました。
フィヨンが「妊娠中絶に個人的に反対」だと言えば、「フィヨンはカトリックだった!」と拡大解釈したり、フィヨンが「ロシアともっと関係を深めるべきだ」と言えば、フィヨンとプーチンが共に首相だったころに撮られた写真や映像をこれでもかと流して、フィヨンに直接「(プーチンは)友達?」と聞くジャーナリストまで現れたり・・・
唯一、この風潮に乗らなかった大手は、フィガロ紙 ↓
(2016年11月23日水曜日付の一面「ジュッぺ支持者と左派がフィヨン叩きを始める」)
(社説)
「フィヨンバッシング」という見出しの社説を始め、1面から3面までを割いて、この現象に苦言を呈していました。
ジュッぺが“対立候補”に対してネガティブキャンペーンをするのは、褒められたことではないにせよ、選挙中にはよくあることです。
一方、メディアは、第一回投票の予測が大きく外れたのが悔しかったのか、左寄りのジャーナリストが多いフランスのメディアにおいて、左寄りな発言を繰り返していたジュッぺにどうしても勝って欲しかったのか・・・いずれの理由にせよ、この一週間の偏向報道は素人の私が見ても目に余るものがありました。
結局、そんな子供だましな作戦にびくともしなかったのはフィヨンだけでなく、有権者も同じ。選挙結果はジュッぺやメディアの稚拙な言動が裏目に出た自業自得の成り行きとも言えるのです。
そして、今回の投票者数も、前回に続いて400万人越え!
これは前回も言いましたが、有料で、尚且つ投票所が近所ではない場合があるにも関わらず、これだけの数の有権者が投票するなんて、フランスってすごい!と思わざるを得ません。
普段は、貧乏でもないのに、1ユーロ程度の出費を渋るフランス人が多かったりするだけに、この投票者数は、政治を重要視している人が明らかに多い証拠だと思います。
極右ではダメだと思っていながら、他にこれといった政党や候補者がいなくて極右に投票してきた人たちの一部も、今回の選挙戦でフィヨンの演説に共感してフィヨン支持に流れた・・・であろうことを願って、来年の5月には胸をなでおろす結果が待っていることを期待します!
(“フランス人がフィヨンを選んだことに大きな意味があるワケ”を的確に綴った日本語の記事を見つけました ↓ 必読です☆)
「フランス次期大統領候補がフィヨン氏であることの意味」
http://agora-web.jp/archives/2022743-2.html
一部抜粋 → <・・・一見フランス国内の動向など世界に何の衝撃的影響も与えない些細なことだと思われる方もあるかもしれないが、フランスの知識人がさらに「右傾化」するサルコジ氏を見捨ててフィヨン氏に傾き、かつルペン氏を何が何でも大統領にしたくないと考えているということはある重要なことを示唆する。・・・>