支持率4%(!?)だった、オランド大統領の最初で最後の英断
昨日、公共放送の夜のニュースで、オーランド大統領が次の大統領選に立候補しないことを表明しました。
不況から脱せず、失業率も改善できないまま5年が経ち、ここ数か月は支持率が落ちる一方。
気が付いたら、「大統領に対する満足度」が4%にまで落ちて、『Monsieur 4%(4%さん)』というあだ名まで付いていました。
10月27日付のAujourd'hui en France(Le Parisien)には、フランスの歴代大統領の次期大統領選半年前の支持率が掲載され、オーランド大統領は13%で見事に最下位。
「エベレストの北稜ルートに見るオランド」
(リード文 → 大臣たちに見放され、支持率は下がる一方。大統領にとって次期再選の道のりは、スポーツ界で偉業を成し遂げなければならないくらい険しい。)
支持率は首相のヴァルスのほうが明らかに高く、大統領選の本選で勝てる可能性があるのもヴァルス。
それでなくても、社会党の予備選にオランドとヴァルスの両方が出る、つまりは大統領と首相が予備選で競うなど前代未聞のこと。
フランスメディアはここ数日間、ヴァルス首相と数時間にわたって会談するなど意味深な行動を取っていたオランド大統領の動向を固唾をのんで見守ってきました。
出るのか出ないのか、身を引くのか引かないのか・・・
そして昨日、オランド大統領はフランス人誰しもが「最初で最後の英断」と評価する決断を下したのです。
この5年間批判尽くめだった彼の最後の失態は、ルモンド紙のジャーナリスト二人に国家機密をバラしてしまったことでした。
国家機密に限らず、ありとあらゆる大統領の失言を耳にしたジャーナリストたちが書いた本の題名は・・・
「"Un président ne devrait pas dire ça..."」(大統領がそれを言っちゃダメでしょ・・・)
そのまんま(笑)
一方、昨日の「もう一回大統領になるの諦めたよ」演説の内容を知っていたのは、彼だけだったとかないとか・・・
厳守するなら国家機密だろ!という国民の声が聞こえてきそうです。
5年間お疲れ様でした。