女性監督率いるクレルモン・フットを初観戦!
昨日まで春休みだったので、旦那さんの実家のあるオーベルニュ地方に“帰省”していました。
そして、フランスサッカー2部リーグのクレルモンフットの試合を初めて観戦しました!
試合当日、開始15分前に競技場に到着すると、チケット売り場の前に想定外の長蛇の列!!「祝日の金曜日の夜」という条件が人々を寄せ付けたようです。
6つある窓口にそれぞれ20名以上の列!
「絶対に満席にならないから」
と余裕を扱いていた旦那さんも目が点。
しかもなかなか前に進まず、ついに試合が始まってしまいました。
やっと窓口にたどり着いたと思ったら、今度は「問題が発生したので少々お待ちください」と言われる始末。
「こんなことは初めて」と洩らす係員に、容赦ない野次が飛んできます。
野次① 「試合始まったじゃねーか!割引しろ!」
係員 「遅れてきたほうが悪いと思いますが」(←負けてない)
野次② 「遅れてねーよ、もう20分も待ってんだよ!」
こういう口論はフランスにいれば日常茶飯事ですが、私たちは黙って静観。(この一部始終が後に係員を思いがけない行動に導きます)
やっとチケットを手に入れて競技場内へ。
驚いたのは、入場時にボディチェックどころか持ち物検査さえなかったこと。
数年前、フランス代表のホームスタジアム:Stade de France(パリ)でフランス対日本を観戦したときには、女性の係員に頭のてっぺんからつま先まで、あるとこないとこ必要以上にチェックされました。首都と地方、代表と2部リーグでこれほどまでの差があるとは・・・。
その後、あまり丈夫そうには見えない細い鉄筋でできた階段を上って、今度は、目の前に広がった競技場の姿に愕然。
何がすごいかって
競技場の芝が・・・
生えてないところのほうが多い(汗)
経営が苦しいとは聞いていたけれど、さすがにここまで酷いとは思いませんでした。
これではまともに練習できず、選手のやる気を削ぐばかりです。
観客が大入りの今日、なんとか勝ってサポーターを引き止めないと。
でも、世の中は思い通りにいかないもの。
90分まで圧倒的に支配していたクレルモンでしたが、ロスタイムにまさかの失点!
当然、観客席はブーイングの嵐
一方、対戦相手のナンシーの応援団は・・・
この有様 ↓
フェンスに上りすぎ。しかも上半身裸・・・
結局、1−0で敗戦。
大事なホームの試合を落としてしまいました。
実はこのクレルモン・フット、監督が仏サッカー男子プロリーグ初の女性です。
正確には二人目の女性監督なのですが、最初の女性(ポルトガル人)は諸事情(※)でシーズン前に退任してしまったので、今の監督(フランス人女性)が事実上の初代女性監督。 (※ 退任理由はこの女性の傲慢だとも周囲の男たちのセクハラだとも言われている)
現在2部リーグで20クラブ中12位に付けていて、できれば今シーズン残り2試合はどちらも勝ってほしいところ。
「やっぱり女だから大したことなかったな」と言われないためにも・・・
試合中、数回しか立ち上がらなかったCorinne Diacre監督(右)。とっても物静かな人なんだとか。
〜おまけ〜
試合後、ファンショップ(サポーターグッズの売店)を覗いた後、競技場を背に歩いていると、誰かが私たちを呼び止めました。
振り向くと、そこにはチケット売り場で野次に負けなかった係員のお兄さん。
「これ、待たせたお詫びに」
と言うお兄さんの手には、なんとクレルモン・フットのステッカーが!
試合に負けて残念だったけど、終わりよければすべてよし、とはまさにこのこと。
次回は何が起きるのか、今から楽しみ~