続・真(ま)フランスの日常

フランスの時事、フランス生活の実態、エコライフ、日本を想う日々・・・                                    (ココログで綴っていた「真(ま)フランスの日常」 http://mafrance.cocolog-nifty.com/ の後継ブログです) 反核・反戦!

農薬ロビーに負けたEU

英国が離脱することになってショックを隠しきれないEUですが、個人的にその存在意義を問いたくなるようなニュースが耳に入ってきました。

 

 

6月29日、兼ねてからEU圏内での販売禁止が取り沙汰されてきたRound upという農薬の販売許可を更に1年6ヶ月延長する決定が欧州委員会で下されたのです。

 

 

http://www.lemonde.fr/pollution/article/2016/06/29/la-commission-europeenne-autorise-le-glyphosate-a-repartir-pour-dix-huit-mois_4960635_1652666.html

 

 

Round upとは、環境破壊企業としておなじみのモンサントが開発した除草剤で、有効成分はグリフォサートという化学物質。

 

 

日刊ベリタのこの記事によれば、グリフォサートはもともとは金属のサビなどを除去するために使用されていたものを、モンサントの科学者が植物の生育を抑える性質を発見して除草剤として特許を取ったのだとか。

 

https://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201412081027421

 

 

問題は、グリフォサートの「金属イオンを結合する」という性質。

 

 

体内で免疫機能を果たしている金属イオンとグリフォサートが結合すると、免疫機能を阻害してしまい、健康障害を発症する恐れがあるのだそうです。

 

 

当然、モンサントはその作用を否定していますが、これは原発ロビーに属する人間が“放射能は無害です”と言っているのと同じで、私は信用していません。

 

 

実際、農家における健康被害は世界各地で報告されていて、その主な症状は、「嘔吐、下痢、呼吸器障害」などのほかに、「癌、不妊症、流産、胎児奇形」にまで及ぶそうです。

 

 

2000年に販売が開始されたRound upは、今では特許が切れて、有効成分・グリフォサートを含む製品は現在100点以上が市場に出回っています。

 

 

EUは欧州の平和を維持するために必要不可欠な組織であることは確かですが、ロビー活動に負けていては情けない。

 

 

今回の決定で、この危険極まりない農薬が残留しているであろう農産物は欧州市場に出回り続けることになりました。

 

 

やはり、確実に健康を維持したいならオーガニック食品を食べるしかないようです。