女子版「ツール・ド・フランス」
先週、初めて「ツール・ド・フランス」を間近で見る機会に恵まれました!
ただし、見たのは男子ではなく女子。
かの有名なツール・ド・フランスの女子版ですが、正確にはRoute de France(ルット・ド・フランス)と言うのだそうです。
様々なスポーツで『女子ワールドカップ』があるように、女子版ツール・ド・フランスもTour de France fémininという名で存在していた頃もあったそうですが、あろうことか本拠本元の男子ツール・ド・フランスが「勝手に名前を使うな!」と言ったので、泣く泣く別の名前を考える羽目になったんだとか!(何て意地ワルな!)
La Grande Boucle féminine とかいうややこしい名前にしたり、名前以前にスポンサーが見つからずに大会そのものが頓挫したりしながらRoute de France に落ち着いたのが2009年。
結局それが原因(?)で名前が“売れない”まま、Route de Franceは知る人ぞ知る存在。
通算60年目(※)を迎えた今年も、メディアで大々的に報道されることはなく、終始慎ましい大会となりました。 ※Route de France に名称変更してからは8年目
今年の開催期間は8月8日から15日まで。(本家(男子)は7月にみっちり3週間!※以下赤字は本家の数字)
走行距離は700km ↓
(本家:3360km!女子の5倍近く!) ↓
女子がパリからアルザスまで地道に移動するのに対して、男子は空の移動を2回も含む壮大な走行プラン!
参加者は25カ国から約100人 (本家:198人)
スポンサー 7社 (本家:40社以上!)
・・・という感じで何から何まで比較にならないほどの差があります。
ただし、歴史の違いもあるのは確かです。
男子が1903年(!)に始まったのに対して女子の開始年は1955年・・・しかもこれまでの開催は途切れ途切れ。
でもこの違いはどう頑張っても変えられない!
歴史と性別以外は、競技も開催国も大会形式も同じなんだから、せめて名前くらいは共有したっていいのに・・・
ただ一つだけ、女子の大会のほうが優位だと思うことがあります。
それは、ドーピング。
注目されない分、プレッシャーも少ないのでわざわざドーピングをしてまで勝とうとする選手はいないんじゃないかと。
「ドーピングツアー」と揶揄されるほど、強い選手ほど疑惑の目が向けられる男子とは明らかに状況が違う。
“クリーン”な大会を維持していくには、逆にこの規模を保ったほうがいいのかもしれません。
さて、前置きが随分長くなりましたが(笑)、我が家の初めての「Route de France観戦」はどうだったかというと・・・
その日のスタート直前に現地に到着すると・・・
交換用の自転車を山ほど乗せた車が見えて・・・
人だかりが見えて・・・
選手の姿!
・・・と思ったらさっそくスタートして
あっと言う間に終了
・・・かと思いきや、今のは予行(?)スタートだということを知る。
―本番を待つこと15分―
先導する「白バイ」が現れる
選手たちも再び現れる
次の写真を撮ったら既に最後尾。
その次の写真を撮ろうと思う頃には、選手たちは豆粒のごとく遥か彼方へ・・・
今度は本当に終了
・・・って呆気ない!
実質観戦時間(選手を見た時間):数秒!
特に今回はその日のスタート地点だったこともあって、集団が通り過ぎたらそれで終わり。
ゴールは別のところにあるから戻ってこないし・・・
呆然となっていると、息子(5歳)が言いました。
「日本人がいたよ」
「なんで日本人ってわかったの?」
「日本の旗がついてたから」
帰宅してRoute de Franceのホームページを見てみると・・・
本当にいました、日本人選手。
萩原麻由子(28歳)、日本国内ではほぼ敵なし、世界大会にも毎年出ている有望選手でした。
こんなことなら日の丸作って行けばよかった!
次回は(というか次回があれば)、もう少し予備知識を持って、スタート地点以外の場所で楽しみたいと思います。