続・真(ま)フランスの日常

フランスの時事、フランス生活の実態、エコライフ、日本を想う日々・・・                                    (ココログで綴っていた「真(ま)フランスの日常」 http://mafrance.cocolog-nifty.com/ の後継ブログです) 反核・反戦!

フランスで無意味な評価を受ける野菜や果物

今週のAMAPの野菜 ↓

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+ Mâchesという野菜(だいぶ食べてしまってから写真を撮ったので、これはすでに元あった量の5分の1。) ↓

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季節が季節なので、根菜類がたくさん。

そしてどれも、不揃いです。

ニンジンは大根に匹敵するほど太かったり短かったり、Panais(バースニップ)は超小ぶりなものから特大&“ツイスト”しちゃってるものまで様々。

今回は得に不揃いさが突出していますが、こういう野菜をみる度に思うことがあります。

それは、一部(※)の野菜や果物に等級がつけられていること。(※柑橘類、リンゴ、ブドウ各種などの果物と、トマト、パプリカなどの夏野菜、そしてサラダ菜等々)

フランスでは、生鮮野菜と果物の一部が「EXTRA・Ⅰ・Ⅱ」の3段階に分けられ、それを売り場で表示することが義務づけられています。

私はフランスに来てからずっとオーガニックだけを買ってきたので、この「EXTRA」という等級があることを知りませんでした。

なぜオーガニックに「EXTRA」が(ほぼ)存在しないかと言えば、この等級が、「見た目」だけを基準につけられているから。

色合いや形、大きさだけが基準なので、安全性にこだわって育てられたオーガニックの野菜や果物のほとんどは見た目の基準をクリアしておらず、そのほとんどに最低評価のⅡがついているのです。

AMAPの野菜は土がついていたり、それプラス形が歪(いびつ)だった場合は、洗う・剥く作業が面倒なのは否めません。なので、それも含めてⅡならわからなくもありません。

でも、きれいに洗浄され、形が標準でも、大きさが基準以上or以下だったり、色合いが基準を満たしていない場合は、等級Ⅱが付与されます。

農作業の手間は同じかそれ以上の場合もあるだろうに、実った農作物の見た目が不揃いだというだけで、最低評価を受けなければならないなんて、酷すぎやしませんか!?

しかもこれ、評価が良ければよいほど、単価も上がるのだそうです。

オーガニックはオーガニックの認証があればそれだけで単価はいいですが、それでも見た目がよければもっと上がるかもしれない、というのは不公平というか、理不尽に思えます。

自然に実るものに、形も大きさも揃えろなんて、もともと無理な話。

農家がエネルギーをつぎ込むべきなのも、そこではないはずです。

やはり、評価されるべきは「安全性&味」。

置物のプラスチックの果物ならともかく、食べて消費してしまう物の見た目にこだわっても意味がありません。

静物画の巨匠・セザンヌなら、敢えて、今でいう等級Ⅱの果物を選んで描いたはず。

その方が断然“味がある”のだから!