信じられない速さで届いたオーガニックのもみの木
きっかけは、一年前に買ったエコライフ専門雑誌でした。
フランスでは、本物のもみの木でクリスマスを迎える家庭が多いですが、その雑誌によると、naturel(自然)を謳うそのもみの木の99%に農薬が使用されているのだそうです。
農薬のほかにも、シーズン開始と同時に切り倒されるもみの木の“持ち”を良くするために、定着液などをふり掛けて保存していると言われています。
フランス国内で、農薬を使わないオーガニックのもみの木を栽培しているのは一軒の農家だけ。
その農家の所在地は、トゥールーズから南に50キロ、ピレネー山脈の麓にあって、我が家のあるフランシュ・コンテ地方からは直線距離で700キロ!
そんなに遠いなら国境が近いドイツやスイスで探したほうが理に適っているんじゃないか・・・と思ったのですが、一軒で頑張っているフランスの農家を応援したいという気持ちが勝り、この農家に連絡を取ってみることにしました。
「配送にかかる期間はどのくらいですか?また、数日中に注文した場合、もみの木はいつ頃まで持ちますか?」
すると数時間で以下のような返事が来ました。
「朝10時までに注文していただければ、24時間でお届けします。もみの木は数日前に切ったばかりなので、一月上旬まで問題なく持ちます。」
24時間・・・
アマゾンの注文でも3〜4日かかるのが当然のフランスで、それは信じがたい・・・
でも相手は有機栽培農家。
オーガニック一辺倒の生活を続けていて感じるのは、オーガニックに携わる人たちの多くがフランス人にしては珍しく真面目で働き者で一生懸命な人が多いこと。
ここは一か八か、騙されたと思って注文してみよう。
というわけで注文したのが、月曜日の夜。
火曜日に農家からメールが来て、「配達日を指定してください。」というので「今週はずっと家にいます。」と午後に返信。
今週中に届けばいいか、と気楽に構えていたら・・・
木曜日の昼前に幼稚園に息子を迎えにいって戻ると、玄関先に巨大なダンボールがあるではありませんか!
よりによって私が留守のときに届いてしまった(※)けれど、かかった時間は本当に約24時間! (※ 中学校の敷地内に住んでいるお陰で食堂のおばちゃんが代わりにサインしてくれたのでした。)
箱にはしっかり、「France sapin Bio」の会社名。
旦那さんが帰ってくるのを待って、箱の下のほうからゆっくり開けてみて出てきたのが・・・
そそり立つもみの木!
なんでしょうか、この枝の勇ましさは!
これまでスーパーなどで買っていたもみの木は、家に持って帰るまでに車の中に葉が散らばり、開けるときにも散らばり、飾り付けるときにも散らばる・・・というのが通常でしたが、このもみの木は、数日前に切ったばかりであることを証明するかのように、葉っぱが全然落ちないのです。
葉の色もこんなに濃い緑は見たことがありません。
このまま行けば、一月上旬どころか二月まで十分もちそう。(と言っても回収日は一月初旬・・・)
ちなみに、このもみの木はEpicéaという種類で、針のように葉が尖っているのが特徴で、木を切った後の葉は数週間で落ちてしまうのが普通なんだとか。(全然そうは見えないけど)
同じもみの木でも葉の先が丸くて、切った後も葉がほとんど落ちないのはNordmannという品種。
この農家でも両方を栽培していて、どちらにしようか迷ったあげく、「とりあえず今回は安いほうを」ということで前者にしました。
気になるお値段は、以下の通り ↓ (送料、土台 込み)
普通にスーパーなどで手に入る同じ高さのもみの木と値段を比較してみると・・・
あれ?
オーガニックとほぼ同額!
しかも割引価格でこれなので、定価はオーガニックのほうが安い?!
それに加えて、?切ったばかりの新鮮な木を?日にち指定で自宅まで届けてくれるのだから、もうオーガニックにしない理由は見つかりません。
「もっと早く言ってくれればよかったのに!」と思った在仏の方、ノエルは毎年やってきます!来年は是非ともFrance sapin Bioでもみの木を!
パリ、アルザス、トゥールーズには取扱店があるようです ↓
http://www.francesapinbio.fr/sapins-de-noel/commander/
(ツリーの飾りは例年通り 笑)